委託販売のマメ知識

査定価格の算出方法は3種類

こんにちは!栃木県、県央から県北エリアの不動産売買専門店「イエステーションお家ネットワーク」の増渕です。

今回は、査定価格の算出方法を詳しく解説していきたいと思います。

 

 

不動産価格の算出方法は、3種類あります。

 

  1. 「原価法」→建て直した場合の費用を算出する
  2. 「収益還元法」→家賃を基準に割り出す
  3. 「取引事例比較法」→周辺の相場から算出する

 

1.「原価法」

まず「原価法」ですが、一戸建てやビルなど、建物全体の価値を算出するのに適しています。

 

土地の取得も含めて、対象物件をもう一度建てるとしたらいくらかかるか、という考え方で価格を算出します。(=再調達価格)

再調達価格から築年数に応じた劣化額を差し引いて、現在の価格を算出します。(=減価償却費の調整)

ちなみに、リフォームの履歴がある場合は、内容や経過年数に応じて増額調整を行います。

このようにして、原価法を用いて不動産の「現在価格」を算出します。

 

しかし、日本の不動産業界の慣例として、中古住宅の建築価格には、個々の特性が十分に考慮されていないという問題があります。

例えば、木造住宅の場合、家の価値は建ててから徐々に下がり、10年後には半分、20年後にはゼロになると考えられてきました。
非常に大雑把な計算ですね。

 

近年では、この制度を見直そうという機運が高まってはいますが、まだ十分に制度化されていないのが実情です。

できる限り、実態を考慮した鑑定に取り組んでいますが、一般的には「築20年で価値ゼロ」という説が根付いており、買い手側の意識を変える必要があります。

実際に売却する場合には、買い手側との交渉に真摯に取り組んでいきます。

 

2.「収益還元法」

次に「収益還元法」ですが、これは主に投資用不動産の価格を算出する際に用いられます。

 

物件の価格は、その物件の賃料から決定されます。

例えば、月々10万円で貸せる物件の場合、投資利回りを年5%とすると、価格は2,400万円ということなります。

10万円×12ヶ月÷5%=2,400万円

 

3.「取引事例比較法」

最後は「取引事例比較法」です。

中古市場では最も主流で、土地やマンション1室の価格を導き出すのに向いています。

 

この方法では、近所で過去に成約した事例の中から、査定する物件に似たものを見つけ出して、過去事例と査定物件とを比較して価格を検討します。

過去の事例よりも条件が良ければ価格を上げ、条件が悪ければ価格を下げます。

 

今回は大まかに3種類の査定方法について、価格をどのように導き出しているのかを解説させて頂きました。

次は、また異なる軸で2種類の査定についてお話させて頂きます。

 

 

「机上査定」と「訪問査定」

 

 

前章では価格の算出方法が異なる3種類の査定について概要をご紹介させて頂きました。

今回はまた違った軸で、2種類の査定を解説させて頂きます。

 

  1. 机上査定
  2. 訪問査定

 

1.机上査定

不動産会社が現地を見ずにおおよその価格を見積もる査定方法です。

まだ売却が具体化しておらず、大まかな価格目安だけが確認できれば机上査定で十分だと考えられます。

一括査定サイトや不動産会社のサイトなどから机上査定の依頼をすれば、メールで回答してくれますし、「査定書」や「査定報告書」などの書類を発行してくれる場合もあります。

そこには概算の査定価格と算出根拠などが提示されます。

 

2.訪問査定

ここでは、不動産会社の担当者が実際に現地を訪問し、建物の状態や日照、眺望などを確認した上で、査定価格を算出します。

物件の状態などの個性を反映させることができるため、机上の鑑定よりも精度の高い鑑定となります。

同じマンションの一室であっても、部屋の状態によって価格が変わってきますので、より正確な価格を知りたいときに選ぶと良いでしょう。

 

また、営業担当者が直接来て話を聞けるので、細かい売り方や気になることを聞きたいときにも便利です。

 

通常は、まず机上査定を行い、そのデータをもとに企業を絞り込んだ後、訪問査定を依頼することが多いようです。

その場合、「書類選考」の後に「面談」が行われるので、流れとしては採用試験に近いかもしれません。

実際には、今後の営業活動を任せる担当者を選ぶためのプロセスかもしれませんので、売り手にとっての採用面接と言ってもそれほど違和感はないと思います。

"この担当者は信頼できるか?"そんな視点で接することができれば、以降の売却活動のも活かせることと思います。

「電話などの営業がしつこそう」「不動産会社が来たことを近所の人に知られたくない」という思いから訪問査定を避ける人もいるようです。

 

しかし、不動産の価格は現地の事情に大きく左右されます。

机上の査定では、部屋からの眺めや室内の状態を考慮することができません。

売却予定が1年以内になる可能性があるのであれば、できるだけ正確な価格を把握しておいた方が今後の計画が立てやすくなります。

不安もあると思いますが、誠心誠意対応させていただきますので、よろしければ訪問査定もご検討ください。

 

「理論的な価格」と「感情的な価格」

先ほどは、評価方法の概要を説明しました。

今回は、査定時の評価項目について、もう少し詳しく触れてみたいと思います。

 

査定価格に影響を与えやすい項目を少しだけ挙げてみましょう。

    ※マンションの場合

  • 階数
  • 角部屋か
  • 眺望
  • 方角
  • 駅からの距離
  • マンションの「グレード」
  • 築年数 など

 

    ※土地・一戸建ての場合

  • 前面道路の幅や種類
  • 土地の形 など

 

以上が価格に大きく影響するポイントの例です。
(もちろん、それ以外にも様々な評価項目があります)

細かい評価項目は不動産会社ごとに多少の違いはありますが、実は多くの会社があるマニュアルに沿って査定を行っています。

公益財団法人不動産流通推進センターが提供する「既存住宅価格査定マニュアル」というものです

査定対象の不動産について、評価項目ごとに点数をつけ、点数を加算・減算して合計点を算出します。

そして、最終的な点数に基づいて査定を行います。

 

大手不動産会社ほど、評価項目を細分化する傾向にあります。

導入コストはかかりますが、システム化することで各担当者のミスが減り、均一なサービスが提供できるからです。

また、項目数が少ないシステムよりも説明がしやすく、根拠が明確なので、売り手にとっても理解しやすいです。

ですから、差別化の手段としても有効ということですね。

 

このように客観的なスコアシステムから理論的な数値を導き出すことは有効ですが、実はもうひとつ注意しなければならないことがあります。

それは、周辺地域で現在販売されている、似たような条件の「競合物件」です。

 

理論的に導き出された価格は、おそらく「間違っていない」と思います。

しかし、それが唯一の正解ではないことを知っておく必要があります。

 

いくら理論的に導き出された価格であっても、よく似た条件の隣の部屋が数百万円も安く売られていれば、買い手は「価格が高すぎる」と感じるでしょう。

また、その逆もあります。

周辺に競争相手がいない場合、希少価値が価格に上乗せされることがあります。

その場合は、理論値よりも価格が高くても成約が期待できます。

 

このように、「競合との比較」も価格査定の際に必要な視点です。

買い手が買うことを決めたとき、売り手が思っている以上に感情的に価格を評価する傾向があることは知っておいて損はありません。

 

「経験」と「主観」は違う

 

 

机上査定の方法は、不動産会社によっても大きく異なりますし、実は同じ会社でも担当者によってブレが生じることがあります。

 

過去の取引事例や最近の新築分譲価格、公示地価など、さまざまな視点から細かく比較する会社もあれば、担当者の感覚で「これくらいでしょう」と価格を出す会社もあります。

また、部下が作成した査定書を上司がダブルチェックする場合もあれば、担当者の独断で査定結果を出す場合もあります。

 

様々なバリエーションがありますが、どのケースにも共通していることがあります。

どの場合も、「担当者の主観が入る」ということです。

 

例えば、ある担当者が、査定依頼を受けたマンションの他の部屋の契約を締結した実績があったとします。

その時の価格設定が高すぎて「売るのに時間がかかった」という反省があれば、今度はできれば安定した価格を提案したいと思うでしょう。

また、「あっという間に売れてしまった」という経験があれば、より積極的な価格を提案したくなるでしょう。

 

こうした過去の経験は、意識していなくても価格に反映されます。

 

ここで注意すべき点が2つあります。

1つ目は、担当者が話す経験談は非常に有益な情報ですが、あくまでも「過去」の話であるということ。

2つ目は、基本的には全く同じ物件を扱うわけではなく、購入するお客様も別人のはずだということです。

 

担当者が語る経験談は非常に参考になりますし、活用すべきですが、その情報だけに頼って判断してはいけません。

具体的には、そのお客様がどのような方で、なぜそのような判断をされたのかという「ケーススタディ」として扱うのが適切です。

 

当時と今では、購入を検討しているお客様の層も、競合物件も異なります。

あらゆる情報を有効に活用しながら、「現時点での一番いい戦略」を選択することが、営業活動を成功に導くための大切な姿勢だと思います。

査定価格の算出方法は3種類

日光店 増渕 雅史

お客様の資産を預かる身としてやるべきことをしっかりやって行き、 地元の街で継続して、一定水準以上のサービスをご提供する努力を行って行きます。

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