駅から遠い家は売れない?原因と対策・成功させるコツを解説
こんにちは。栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
「駅から遠い家は本当に売れないのだろうか?」
「立地が悪いと諦めるしかないのかな...」
「どうすれば駅遠物件でも売却できるの?」
このような不安をお持ちではありませんか?
確かに駅から遠い家は、駅近物件と比べると売却が難しい面があります。
しかし、適切な戦略とアピール方法を知れば、駅から遠い家でも十分に売却可能です。
今回は、駅から遠い家が売れない原因から、売却を成功させるための具体的な対策まで詳しく解説します。
売却以外の選択肢もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

駅から遠い家はなぜ売れないと言われる?その原因から確認
「駅から遠い家は売れにくい」
そう言われるのには理由があります。
主に、以下の4つが買い手に敬遠されやすいポイントです。
- 電車通勤・通学の負担が大きい
- 夜間の安全面の懸念がある
- 生活利便性が低いと感じられる
- 資産価値への不安がある
まず、電車を使う人にとって、駅までの移動時間がかかるのは大きな負担です。
特に通勤・通学で利用する場合、「1分でも早く駅に着きたい」と希望する人は多いでしょう。
不動産物件検索サイトの条件で「駅徒歩○分以内」を設定する人は多く、駅遠物件は候補から外れてしまいがちです。
また、人通りが少ない道を長く歩く必要があるとして、夜間の安全性を不安視する人もいます。
特に女性や高齢者、子育て世代のファミリー層が物件の購入を検討する際には、安全面は重要なポイントです。
さらに、駅周辺にはスーパーや病院、銀行など、生活に必要な施設が集まりやすい傾向にあるため、駅から遠くなることで不便に感じるのではないかという懸念もあるでしょう。
こうした理由から、駅遠物件は「再販時にも買い手が見つかりにくいのでは?」と心配する人もいます。
「将来売るときも苦労しそう」と考える人は、初めから購入を避けるケースもあります。
駅から遠い家でも売れる道はある!魅力をアピールできるポイント
駅から遠い家でも、売却の可能性は十分にあります。
例えば、「駅から遠い」ということは、見方を変えれば「静かで落ち着いた住環境が期待できる」ということです。
また、駅近エリアよりも地価が抑えられているため、同じ予算でもより広い住空間が手に入りやすいのもメリットでしょう。
庭や駐車場を確保しやすい点も、車中心の生活を送る人にとって大きな魅力です。
そもそも物件の購入希望者が全員「駅近希望」「電車通勤必須」というわけではありません。
むしろ駅から遠いからこその暮らしやすさを好む人もいます。
駅から遠い家の魅力をアピールできるポイント
次のようなポイントは、駅から遠い家の魅力をアピールする材料になります。
- 築浅で設備が充実している
- スーパーや商店街まで徒歩圏内
- 大型商業施設まで車で数分
- 近隣にバス路線があり、公共交通の選択肢が豊富
このように、駅から遠いからといってネガティブに捉え過ぎず、ご自宅ならではのメリットを伝えていくことが大切です。
「売れる家」「売れない家」の違いについては「「売れる家」「売れない家」は何が違う?スムーズに家を売却する方法も」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
駅から遠い家の売却を成功させるための工夫と戦略
駅から遠い家を売却するには、単に魅力を伝える方法だけでなく、「どんな人に」「どんな方法で」アピールするかが重要です。
ここでは、具体的なターゲット設定やアピール方法、不動産会社選びのポイントまで、成功につながる戦略をご紹介します。
戦略①ターゲット層を明確に絞る
まず考えたいのは、「どんな人にとってあなたの物件が魅力的に思ってもらえるか」です。
駅から遠い物件の購入を検討しやすいのは、例えばこんな層です。
車中心の生活者
職場や買い物は車移動が基本という人にとって、駅からの距離は大きな問題ではありません。
駅から遠いほうが駐車場が確保しやすいケースもあり、車に乗ることが多い方にはメリットです。
在宅ワーカー
通勤の必要がない在宅勤務者にとっては、静かで広い住空間がむしろメリットになるでしょう。
子育て世帯
学校が近ければ、子どもが通学に電車を使う必要はありません。
そのため、駅の距離よりも日常生活の利便性や治安の良さが重視されます。
バス通学が可能なエリアなら、その点もアピールできます。
駅から離れることでにぎわいが落ち着きますので、静かな環境で子育てをしたいと考える方にもアピールできるでしょう。
物件の広さや価格重視の購入者
駅近の物件はどうしても価格が高くなりがちです。
駅近では手が届きにくい広い庭付き住宅を、予算内で叶えたい人も狙い目です。
戦略②アピール方法を工夫する
次に、ターゲット層に響く魅力の伝え方を考えましょう。
伝え方のポイントは、以下の3つです。
- 生活利便性を具体的に伝える
- 交通手段の選択肢を示す
- 物件の広さや静けさを強調する
生活の利便性が確保されていることを伝えるため、「スーパーまで徒歩○分」「大型商業施設まで車で○分」など、具体的な数値の目安を提示しましょう。
バス路線の本数や所要時間、「車があればこんな便利さもある」といったプラスアルファの魅力を伝えると、駅の距離が気にならない層にアピールできます。
広い庭や駐車スペース、静かな住環境といった強みは、暮らしがイメージできるよう、広告を工夫しましょう。
例えば、庭で過ごす家族の様子や車2台を余裕で停められる写真を広告に活用したり、「リモートワークに最適な静かな立地」など、具体的なキャッチコピーで表現すると効果的です。
戦略③地域情報に詳しい、実績豊富な不動産会社を選ぶ
駅から遠い家の魅力を最大限生かすには、地域情報に詳しく、類似物件の販売経験が豊富な不動産会社を選ぶことが大切です。
地元の生活事情を熟知した担当者なら、「この立地なら、こういうアピールが効果的です」といった、地元ならではの的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
また、誠実に熱心に対応してくれるかどうかも重要です。
できれば複数社に査定を依頼し、対応の丁寧さや提案内容を比較することをおすすめします。
戦略④不動産買取も視野に入れる
「できるだけ早く現金化したい」「なかなか買い手がつかない」という場合は、不動産会社による買取を検討するのも一つの方法です。
買取は仲介より価格が下がる傾向がありますが、不動産会社に直接売却できるため、買い手を探す手間がなく、早期売却がしやすいのがメリットです。
査定の際に「買取も検討しています」と伝えておくと、仲介と買取の両方から最適な提案を受けられます。
駅から遠い家は「売る」以外の選択肢もある

ここまで、駅から遠い家でも売れる可能性が十分あることをお伝えしてきました。
しかし、焦って売却を決断する必要はありません。
じっくり検討することで、後悔のない選択ができます。
ただし、空き家のまま放置するのはおすすめできません。
人が住まない家は老朽化が進みやすく、土地だけの場合も草木の管理や近隣への配慮が欠かせないからです。
駅から遠い家の資産を活かす方法は、売却だけではありません。
現実的な活用策としては、下記のような選択肢があります。
- 賃貸に出す
- 土地として活用する
居住用に問題ない建物であれば、賃貸に出せば、家を使いながら収益を得られるでしょう。
ファミリー層向け一戸建て賃貸なら、駅遠物件でも十分需要があるでしょう。
また、土地として活用する選択肢もあります。
駐車場やトランクルーム経営など、土地単体で活用する方法ですね。
どちらも初期投資が比較的少なく、土地を遊ばせておくより有効です。
いったん賃貸や土地活用を選び、適切に管理しながら所有を続けるのも現実的です。
その間に市場の動向を見極め、タイミングを見て売却を再検討するのも良いでしょう。
売却だけにこだわらず、物件や土地の特性に合った活用法を選ぶことで、資産価値を維持しながら柔軟に対応できます。
「駅から遠い家は売れない」という悩みは戦略次第で解決可能
駅から遠い家が売れにくいと言われる主な理由は、通勤・通学の不便さや生活利便性への懸念、不動産物件検索サイトで条件外になりやすい点などが理由です。
ですが、静かな住環境や広い敷地、駐車場の確保しやすさなど、駅遠物件ならではの魅力も多くあります。
駅から遠い家の売却を成功させるためには、車中心の生活者や在宅ワーカーなど、「駅の近さを重視しない層」をターゲットに設定し、物件の強みを効果的にアピールすることが大切です。
さらに、地域情報に詳しい不動産会社と連携して適切な販売戦略を練り、適正な価格設定を行えば、売却の可能性は十分に高まります。
もし売却が難しい場合でも、賃貸に出したり土地活用を検討したりすることで、資産を生かしながら管理を続ける方法もあります。
重要なのは、駅から遠い物件の特性を理解し、最適な活用方法を見つけることです。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。

宇都宮店 土屋 清
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