空き家売却で片付けは必須?判断基準・片付け方法・注意点を解説
こんにちは!栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」の土屋です。
「空き家を売却したいけれど、片付けは必ずしなければならないの?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
また、空き家の片付けに関して、「片付け費用をかけずに、そのまま売却できないかな…」「片付けをするとしたら、どれくらいの費用がかかるのだろう?」と考えている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、空き家の売却において片付けは必須条件ではありません。
ただし、売却方法や空き家の状態によって、「片付けたほうが良いケース」と「片付けずに売却できるケース」に分かれるのが実情です。
今回は、空き家売却時の片付けについて、判断基準から具体的な方法、注意点まで詳しく解説します。
空き家の売却で片付けは必要?判断基準からご紹介
結論からお伝えすると、空き家の売却で片付けは必須ではありません。
前提として、法律上は家具や家電などの残置物があっても、不動産を売却すること自体は可能だからです。
空き家の売却に際して、片付けをすべきかどうかの判断の軸となるのは、主に次の2点です。
判断基準①売却方法
1つ目は、売却方法です。
一般の購入希望者に向けて仲介で売却する場合は、片付けを行なったほうが売却を進めやすい傾向があります。
一方で、不動産会社による買取を選ぶ場合は、残置物がある状態でも売却できるケースがあります。
判断基準②売却で優先するもの
2つ目は、売却で何を優先したいかという点です。
売却価格や条件をできるだけ良くしたい場合は、基本的には片付けをするのがおすすめです。
反対に、費用や手間を抑えて早く売却したい場合は、片付けをせずに進める選択肢も考えられます。
空き家の片付けがおすすめの理由
空き家の片付けが推奨される理由としては、片付けを行うことで、残置物の処分費用を差し引かれにくくなるからです。
これにより、査定額や価格交渉に影響しにくくなる可能性があります。
また、室内が整理されていると、内覧時に空間が広く明るく見える効果も。
購入検討者が新生活をイメージしやすくなり、購入意欲の向上につながる期待があります。
さらに、空き家は長期間使われずに放置されやすいため、「管理が行き届いているのか」「劣化が進んでいるのではないか」といった不安を持たれやすいです。
室内が整っていることで、こうした管理面の不安を和らげる効果も期待できるでしょう。
空き家を片付けずに売却できるケースは?注意点も確認
空き家を片付けずに売却できる代表的なケースと、事前に確認しておきたいポイントを整理しましょう。
ケース①不動産買取の場合
空き家を片付けずに売却できる主なケースとして多いのが、不動産会社による買取です。
買取では、不動産会社が再販やリフォームを前提として物件を購入します。
そのため、家具や家電などの残置物を含めた、現状のままでの引き渡しが可能となる場合が多いです。
仲介と買取の違いは、「不動産売却の仲介と買取の違いを解説!メリット・デメリットもご紹介」で詳しく解説しています。
ケース②買い主が特定の設備や家具の引き渡しを希望する場合
仲介による売却であっても、買い主が特定の設備や家具の引き渡しを希望する場合には、片付けを行わずに売却できるケースがあります。
例えば、エアコンや照明器具など、購入後もそのまま使用できたり、付けていたほうが便利だったりする設備については、買い主の合意があればそのまま引き渡すことが可能です。
片付けをせずに売却するメリット・デメリット
片付けをせずに売却することには、次のようなメリットとデメリットがあります。
【メリット】
- 片付けや不用品処分にかかる費用を抑えられる
- 片付け作業を行わない分、精神的・体力的な負担を軽減できる
- 手間が省ける分、早期に売却を進めやすい
【デメリット】
- 残置物の処分やリフォーム費用が価格に織り込まれるため、売却価格が低くなりやすい
- 室内に家具や荷物が残ったままだと、買い手が付きにくい
- 残す物品や処分責任を明確にする必要があり、契約書で確認すべき条件が増えやすい
空き家のなかに残置物があると、買い手に「購入後すぐに住めない」という印象を与えやすいです。
仲介での売却では敬遠されることが多いでしょう。
残置物が残っている以外にも、空き家が売れにくい理由はさまざまです。
詳しくは、「売れない空き家の理由とは?対処法や活用法、相続前の確認点も」でもご紹介していますので、ぜひあわせてお役立てください。
片付けずに空き家を売却する場合でもやっておくべきこと
「片付けずに売却できる」といっても、何も準備をしなくて良いわけではありません。
片付けずに売却する場合でも、以下のことは必ず押さえておきましょう。
- 残置物の取り扱いに関する内容は書面で明確化する
- 残置物に関する契約不適合責任の範囲について買い主と共有する
特に仲介での売却の際、「付帯設備表」や「売買契約書」において、どの設備や家具を引き渡すのかを具体的に明記することが重要です。
付帯設備表については「付帯設備表とは?不動産売買に必要な理由や記載する内容を確認!」で詳しく解説しています。
あわせて、「処分の責任・費用負担は売り主と買い主のどちらが負うのか」を明確にしておきましょう。
口頭での取り決めや記載が曖昧なままの契約では、引き渡し後に処分費用や設備の不具合を巡ってトラブルになる可能性があります。
また、残置物に関する契約不適合責任の範囲についても確認しておきましょう。
引き渡した設備や家具に不具合があった場合、どこまで売り主が責任を負うのかは、契約内容によって判断されるからです。
こうした点を事前に買い主と共有し、双方が納得した上で契約を結ぶことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
空き家売却前の片付け方法と費用の目安は?業者選びのポイントも紹介
空き家を片付けてから売却する場合、片付けの進め方は大きく分けて「自分で片付ける方法」と「専門業者に依頼する方法」 の2つがあります。
自分で片付ける場合|費用を抑えたい人向け
時間に余裕があり、できるだけ費用をかけずに進めたい場合は、自分で片付ける方法があります。
主な処分方法には、以下のようなものがあります。
- 自治体のごみ収集を利用する
- 状態の良い家具・家電をリサイクルショップに持ち込む
- フリマアプリやオークションを活用して売却する
【ごみの処分費用の目安】
・粗大ごみ(戸別回収)
粗大ごみなどの回収費用としては、サイズ、種類(品目)、数量によって変わりますが、一点あたり数百円〜数千円ほどが目安です。
・自己搬入
自治体の制度を利用し、自分でごみ処理センターに搬入すれば、重量に応じて数百円単位で引き取りしてもらえるケースもあります。
・家電リサイクル対象品
家電リサイクル法の対象品については、リサイクル料金と収集・運搬料金が別途必要となりますので、事前にご確認ください。
【自分で片付けるのに向いているケース】
- 費用を抑えたい
- 時間に余裕がある
- 状態の良い物が多い(人に譲ったり、売ったりできる)
フリマアプリやオークションを活用して売却する方法は、他の方法に比べて高く売れる可能性があるものの、売れるまでに時間がかかりやすいというデメリットも。
時間に余裕がある場合や、状態が良い物が多い場合に検討するのがおすすめです。
専門業者に依頼する場合|手間をかけずに進めたい人向け
仕事や距離の問題で現地に何度も通えない場合や、家具・家電が多く自力での片付けが難しい場合は、専門業者への依頼が現実的です。
空き家の片付けを依頼できる主な業者には、次のような種類があり、それぞれおすすめのケースもご紹介します。
不用品回収業者
家具や家電など、不用品の処分を中心に対応する業者です。
仕分け作業は依頼主が行うことが多く、効率を重視する人に向いています。
【おすすめのケース】
- 貴重品や必要な物はすでに取り出しており、処分作業だけを任せたい場合
- 自分では運び出せない大型の荷物を、短時間で片付けたい場合
遺品整理業者
故人の残した家財や思い出の品を整理・仕分けする専門業者です。
業者によっては、不用品の回収だけでなく、貴重品の探索、供養、清掃などにも対応している場合があります。
【おすすめのケース】
- 相続した空き家で、残す物と処分する物を確認しながら整理したい場合
- 家族だけでは気持ちの整理がつきにくく、第三者にサポートしてほしい場合
空き家片付け専門業者
空き家の片付けを専門に行う業者です。
片付けだけでなく、清掃や庭の手入れなどにも対応している業者もあります。
【おすすめのケース】
- 長期間放置されていた空き家を、売却や次の活用に向けて整えたい場合
- 不動産会社に売却相談をする前に、室内を最低限きれいな状態にしておきたい場合
【費用の目安】
費用は、間取りや荷物の量、作業人数によって大きく異なりますが、一般的な目安は次の通りです。
- 1R・1K:3万~8万円程度
- 2LDK:約10万円~
- 3LDK:約20万円~
自力で片付けするよりも費用はかかるものの、短時間で一気に片付けられる点は大きなメリットです。
空き家片付け業者を選ぶ際のポイント
空き家の片付けを業者に依頼する場合は、費用だけでなく「信頼できるかどうか」も重要です。
特に、次の点を確認しておくと安心です。
- 許可や提携の確認:一般廃棄物収集運搬業の許可を持っている、または許可業者と提携しているか
- 見積もりの内容:見積もりに作業内容・処分費・追加費用の有無が明記されているか
- 複数社からの見積もり:費用や作業内容を比較するため、複数社から見積もりを取る
無許可業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
また、書面で見積もりを出して、サービス内容を丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。
料金や作業内容を比較するためにも、複数社から見積もりを取ると、費用対効果の高い一社を選びやすく、費用の節約につながるでしょう。
家の片付けの方法は「家の売却で片付けは大事!処分・保管方法や片付けのコツを解説」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。
空き家の片付けで失敗・後悔しないための注意点
空き家の片付けを勢いで始めてしまうと、「処分してはいけない物を捨ててしまった」「家族とトラブルになった」といった後悔につながることがあります。
スムーズに進めるためにも、次のポイントを押さえておきましょう。
片付け前に必ずやっておきたい準備
空き家の片付けを始める前に、まずは状況を整理しておくことが大切です。
相続や共有名義の空き家の場合は、売却や片付けについて親族・共有者と事前に相談し、処分して良い範囲や方針について合意を取っておきましょう。
あわせて、室内にどのような残置物があるのかを一度確認し、貴重品や重要書類が残っていないかをチェックしておくことも重要です。
貴重品の有無によって、自分で片付ける部分と業者に任せる部分を判断しやすくなります。
万が一、貴重品を残したまま売却してしまうと、所有権が買主に移るため、後から取り戻すことが難しくなる可能性があります。
勝手に処分するとトラブルになりやすい物と、見つかった場合の対応
金銭的・心理的に慎重な扱いが必要な物が残っている場合、自己判断で処分してしまうと、後から親族間のトラブルにつながるおそれがあるため注意が必要です。
特に、次のような物品は、処分前に必ず親族や関係者と相談しましょう。
- 仏壇・位牌など、祭祀に関わる物
- 写真・アルバム・手紙など、思い出の品
- 不動産の権利証、契約書、保険証券などの重要書類
- 美術品・骨董品・貴金属など、価値の判断が難しい物
速やかに情報を共有することで、「聞いていない」「知らなかった」といった行き違いを防ぎやすくなります。
売却時期から逆算し、「片付け計画」を立てておこう
空き家の片付けは、売却時期から逆算して考えることが大切です。
あらかじめ、下記のように片付けの流れをイメージし、売却開始までに完了できるよう計画を立てましょう。
- 重要書類や貴重品を探して確保する
- 思い出の品と処分する物を分けて整理する
- 自分で対応できる範囲と、業者に任せる部分を見極める
- 売却開始に向けて室内を整える
このように全体の流れを把握しておくことで、「あれもやらなければならなかった」と慌てることを防ぎ、時間や費用に無理が生じにくくなるでしょう。
空き家売却は片付けの方針を決めてから進めよう
空き家の売却において、片付けは必須ではありませんが、「どのように売りたいか」によって適した対応は異なります。
仲介での売却を目指す場合は、買い主に安心感を与えるためにも片付けを行なったほうが有利になるケースが多いです。
一方で、不動産会社による買取であれば、残置物があっても売却できる場合があります。
片付けを行う場合は、空き家の状況や残置物の内容を把握した上で、自分で対応するか業者に依頼するかを、時間や費用のバランスで判断することが大切です。
また、特に相続や共有名義の空き家では、事前に関係者と相談し、重要書類や貴重品を確認しておくことで、片付けや売却をスムーズに進めやすくなります。
栃木県で不動産の売却を検討している方は、栃木県・地域専門の不動産売買専門店「イエステーション」に、ぜひご相談ください。
宇都宮店 土屋 清
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